摂氏と華氏をだいたいで換算する方法は?それぞれの言葉の由来や読み方も!

温度の単位には摂氏(℃)と華氏(℉)がありますが、普段℃表示に慣れている私達にとって、℉表示の温度っていったいどれくらいなのか想像しにくいですよね。

今回はこの摂氏と華氏をだいたいで換算する方法の紹介と、もう少し単位の世界に踏み込んで、摂氏・華氏それぞれの言葉の由来など解説します。

摂氏と華氏の換算方法(簡易版)

まずは記事タイトルズバリで、摂氏(℃)と華氏(℉)をだいたいで換算する方法をご紹介します。

これは大体5℃ずつ刻みの時に使える方法なので、例えば摂氏33℃って華氏何℉?というのを計算したい時は精度が下がります。その点ご了承ください。

摂氏温度→華氏温度に変換したい場合

  1. 摂氏温度の十の位の数に注目して、それと8を掛けます。
  2. 十の位の数×8を摂氏温度に足します。ただしこの時、一の位が5以上なら、8の半分の4もさらに足しましょう
  3. 更に32を足します

この方法を使って具体的に計算してみましょう。

例:摂氏25℃→華氏何℉?

  1. 25の十の位の数は2なので、2 × 8 = 16
  2. 一の位の数は5なので、16に更に4を足した20を25に足します。
    25 + 20 = 45
  3. ここへ32を足すと、45 + 32 = 77

後述する摂氏→華氏の詳しい温度換算式に当てはめても同じ値になります。5の倍数の温度なら、この方法で正確に計算できます。

では次に、5の倍数以外の温度を計算した場合です。

例2:摂氏33度→華氏何℉?

  1. 33の十の位は3→3 × 8 = 24
  2. 一の位の数は3なのでそのまま、ここへ32を足して、33 + 24 + 32 = 89

正確な換算式を使うと、摂氏33℃は華氏91.4℉に相当しますから、2.4℉のずれが発生しますね。まぁだいたいの計算ということで、このくらいの誤差はご容赦ください。

もし許せない!という場合は、次項でご紹介する正確な換算方法をご利用ください。

華氏温度→摂氏温度へ変換したい場合

先ほどの摂氏→華氏変換方法の逆を計算すればOKですが、方法としては以下になります。

  1. 温度から32を引きます
  2. 引き算後の数の十の位に注目して、それと4を掛けます。ただしこの時、一の位が5以上なら、(十の位の数 + 1)と4を掛けましょう。
  3. 1の華氏温度-32から2で求めた数を引きます

先ほどと同じように、この方法を使って具体的に計算してみます。

例:華氏100℉→摂氏何℃?

  1. 100 – 32 = 64
  2. 64の十の位は6、一の位は4なので、6 × 4 = 24
  3. 64から24を引くと、64 – 24 = 40

正確には華氏100℉は摂氏37.8℃に値しますから、これまた2℃ちょっとずれていますが、華氏100℉は大体体温に近いということを覚える程度なら、そう問題は無いでしょう。

ちなみに、この方法は摂氏がキリよく5の倍数になる条件であれば、先ほどと同じように正確な計算ができます。

例:華氏77℉→摂氏何℃?

  1. 77 – 32 = 45
  2. 45の十の位は4、一の位は5なので、4 × (4 + 1) = 20
  3. 45から20を引くと、45 – 20 = 25

正確に計算しても華氏77℉は摂氏25℃ですので、正しく計算できることがわかりますね。

なるべく暗算で計算できるような方法を考えたつもりですが、もっと簡単にだいたいの温度を計算できる方法が見つけられたら、本記事でもまたご紹介したいと思います。

摂氏(セルシウス温度)とは

摂氏の読み方

私たち日本人が普段使っている温度単位は「摂氏(セ氏と書くこともあります)」で、読み方は「せっし」です。

 

単位記号と読み方

この温度は正確には「セルシウス温度」と言い、この温度の概念を考案したセルシウス(Celsius)の頭文字を取って[℃]と表されます。単位記号自体は「~ど」と読みますが、華氏と区別するためか「~どしー」と読む人もいます。

 

摂氏の由来

漢字の「摂氏」というのは、セルシウスを中国語訳した時の「摂爾修斯」の頭文字+人名につけられる接尾語の「氏」が由来となっています。

例えば山田さんや田中さんを山田氏、田中氏と書くのと同じで、「セルシウスさんの(考えた)温度」で摂氏温度という、意味まんまな単位になっていますね。

華氏(ファーレンハイト温度)とは

華氏の読み方

現在ではアメリカなどごく一部の国だけで使われている「華氏(カ氏と書くこともあります)」の読み方は「かし」です。

 

単位記号と読み方

こちらは「ファーレンハイト温度」と呼ばれるもので、ドイツの物理化学者ガブリエル・ファーレンハイト(Fahrenheit)により提唱されました。単位記号は[℉]です。

こちらも単位は「~ど」と読みますが、摂氏と区別するために「~どえふ」と読む場合があります。

 

華氏の由来

摂氏と同様、こちらも中国語が由来となっています。ファーレンハイトを中国語訳した「華倫海特」の頭文字+人名につけられる接尾語「氏」、つまり「ファーレンハイトさんの(考えた)温度」で華氏温度というわけです。

摂氏と華氏の換算方法(詳細版)

摂氏と華氏を正確に換算したい場合は、こちらの方法を使いましょう。先にご紹介した両温度の成り立ちから、摂氏(℃)と華氏(℉)との間には以下2つの関係があります。

  1. 摂氏1℃に対して華氏は1.8℉変化する
  2. 水が凍る温度は摂氏だと0℃、華氏だと32℉

これらから、摂氏温度→華氏温度に変換したい時は次の計算式を使いましょう。

華氏温度[℉] = 摂氏温度[℃] × 1.8 + 32

また逆に、華氏温度→摂氏温度に変換したい時は次の計算式を使いましょう。

摂氏温度[℃] = (華氏温度[℉] - 32)/1.8

正確な計算式を把握した上で、記事前半の「だいたいで計算する方法」を改めて確かめてみると、どの温度でどれくらいのずれが出て来るかわかると思います。

まとめ

摂氏と華氏をだいたいで換算する方法は次の通り。

摂氏(℃)→華氏(℉)の換算方法

  1. 摂氏温度の十の位の数に注目して、それと8を掛ける
  2. 十の位の数×8を摂氏温度に足す。ただしこの時、一の位が5以上なら、8の半分の4もさらに足す
  3. 2で求めた数に更に32を足す

華氏(℉)→摂氏(℃)の換算方法

  1. 華氏温度から32を引く
  2. 引き算後の数の十の位に注目して、それと4を掛ける。ただしこの時、一の位が5以上なら、(十の位の数 + 1)と4を掛ける。
  3. 1の華氏温度-32から2で求めた数を引く

また、両温度を正確に計算したい場合は下式を覚えておくと良い。

  • 華氏温度[℉] = 摂氏温度[℃] × 1.8 + 32
  • 摂氏温度[℃] = (華氏温度[℉] - 32)/1.8