国際単位系とは?SI基本単位と換算(変換)を一覧表で紹介!

少なくとも科学に触れる人間ならば、誰でも必ず触れたことがあるはずの国際単位系(SI)。

長さ、質量、時間、電流、熱力学温度、物質量、そして光度の7つの量についての定義から成り立っています。

その具体的な内容と、各単位の換算表を一覧にまとめてみました。

 

国際単位系(SI)とは

国際単位系とは一般的に、1960年の国際度量衡(どりょうこう)総会という場で成立した、7つの基本単位を指します。

略称はSIと言って、フランス語のSysteme International d’Unitesが語源となっています。

ここで定められた単位はすべての単位の基礎ともいえる存在で、1つの量に対して1つの単位のみを定義し、他の単位は基本単位から一貫して組み立てられています。

※SIは十進法に基づいた単位系です。

ちなみにSIでは、基本単位の他に角度を示した「補助単位」が存在するほか、基本単位を組み合わせて作られた派生的な「組立単位」も存在します。

MEMO
補助単位はラジアン(平面角)とステラジアン(立体角)であり、国によってはこの2つも基本単位と位置付けられていますが、日本では組立単位とされています。

 

SI基本単位と定義

「単位」は実に様々なものが存在しますが、一般的には長さ、質量、時間の単位を組み合わせることによって他の量も組み立てることができます。

しかし科学の世界では次々と新しい分野が設立され、上の3つの組み合わせだけでは組み立てが複雑になってしまう量が増えてきたため、SIでは物理的な量を表すのに以下7つの基準とそれらを表す単位を1つずつ定めました。これが基本単位です。

小難しい定義ですが、単位の名称そのものは、その分野に携わる方なら必ず馴染みがあるはずです。

 

組立単位とは

基本単位だけで表せる量には限りがありますが、これらを組み合わせて異なる量の単位を作る(組み立てる)ことができます。

この組み立てられた単位のことを組立単位と呼びます。

組立単位の例

  • 長さの基本単位 メートル (m) → 面積の単位平方メートル(m2)、体積の単位立方メートル(m3)
  • 時間の基本単位 秒(s) → 速さの単位メートル毎秒(m/s)、加速度の単位m2/s

そしてさらに、これら組立単位の中には特別な名称がつけられたものもあります。

例えば力の単位をSI単位系で表すと m/kg/s-2 となります。しかし毎回これを書くのは大変ですし、「力」の単位は汎用性も高いでしょう。そこで、この単位に万有引力の法則を発見したかの有名な物理学者の名前を付けて覚えやすくしよう!と考えられた単位が「ニュートン(N)」です。

従って、SI単位系と言っても7つの基本単位の読み方だけで成り立っている訳ではなく、ニュートンのように組立単位から名付けられた単位も含まれているのです。

 

SI換算一覧表

SI単位系(個別名称を持つもの含む)の換算表

特別な名称を持つ組立単位の一覧と、他のSI単位を組み立てて表現するとどうなるかの換算表を以下にまとめました。

ヘルツ(Hz)やボルト(V)、ルクス(lx)といった、割と身近で使われるような単位もSI単位系に属するんですね。

 

まとめ

国際単位系(SI):長さ、質量、時間、電磁気量、熱学量、光学量、科学量の7つを基本単位とする。一量一単位。

※補助単位として平面角と立体角がある

SI単位系は、基本単位とそれらを組み合わせてできた組立単位から構成される単位系を指すが、中にはニュートンのように特別な名称がつけられた単位も存在する。

基本単位・補助単位の他にSI単位系とされる量:周波数、力、圧力・応力、エネルギー・仕事・熱量、工率・放射束、電気量・電荷、電位・電圧・起電力、静電容量、電気抵抗、コンダクタンス、磁束、磁束密度、インダクタンス、セルシウス温度、光束、照度、放射能吸収線量、吸収線量指標、線量当量・線量当量指標