自動車を購入する時や、自動車業界に身を置いている方なら、「rpm」という回転数の単位を目にしたことがあるでしょう。
特に自動車のスペックの1つ、最高出力なんて[kW(PS)/rpm]と書かれていたりして、正直何の単位なの?と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は回転体の回転数に関わる単位「rpm」について、その意味や他の単位との換算方法についてご紹介します。
目次
回転数の単位rpmとは
rpmは日本語では「回転毎分」という単位で、回転数や回転速度を表す単位です。そのままアルファベット3文字の読み方「アールピーエム」と読みます。
単位記号
[rpm]※英語のRevolutions Per Minute または Rotations Per Minuteの頭文字をとったもの
※[r/min]と書くこともある
rpmの意味・定義
単位名「回転毎分」やrpmの由来となった英訳を見て頂けるとわかると思いますが、rpmとは回転体が1分間に同じ回転をした回数を意味しています。式であらわすと以下の通りです。
1 rpm = 1 回/min
1分間に1回というのはかなりゆっくりなスピードですね。もし1秒間に1回の回転をする回転体なら、1分間に60回転することになりますので、60rpmということになります。
SI単位としてのrpm
SIで時間を表す基本的な単位は「秒(s, sec)」です。したがって「分(min)」を基準としたrpmはSI単位じゃないだろうと思われそうですが、minはSI併用単位として認められているため、rpmもSI併用単位となっています。
rpmによる回転数の計算方法
rpmと他の単位との換算方法
rpmと類似した回転数の単位として次の2つが挙げられますので、それぞれとの換算方法について解説します。
- rps(回転毎秒)
- rad/s(ラジアン毎秒)
rpmとrpsの換算
rpsはRotations Per Secondsの頭文字を取ったもので、1秒間に1回転する速さを表しています。つまり、1分間(=60秒間)に1回転するrpmの60倍の速さで回転することになりますから、両者を換算する方法は以下の通りです。
- 1 rps = 60 rpm
- 1 rpm = 1/60 rps
rpmとrad/sの換算
ラジアン毎秒(rad/s)とrpmを換算するには、まずラジアン毎秒とrpsの関係をおさらいしておく必要があります。
rpsは1秒間で360°回転する計算で、360° = 2πですから、両者には以下の関係があります。
1 rps = 2π rad/s
度(°)とラジアンの変換については、以下の記事をご参照ください↓↓↓
rad(ラジアン)とdeg(度)の単位変換方法!エクセルでの計算式も!rad(ラジアン)とdeg(度)の単位変換方法!エクセルでの計算式も!
ここで、1 rps = 60 rpmですから、rpmとrad/sは以下のように換算することができます。
- 1 rpm = 2π/60 rad/s = π/30 rad/s
- 1 rad/s = 30/π rpm
まとめ
rpm:回転毎分。回転数を表す単位。読み方は「アールピーエム」。
単位記号:[rpm]または[r/min]
意味:1分間に1回転する速さ。
他の単位(rps、rad/s)との換算式
- 1 rps = 60 rpm、1 rpm = 1/60 rps
- 1 rpm = π/30 rad/s、1 rad/s = 30/π rpm