照度の単位ルクスの意味は?ワットとの換算表や蛍光灯の明るさ目安も

光に関連するSI単位と言えば、カンデラ(cd)、ルーメン(lm)、そしてルクス(lx)です。

ルクスは「照度(しょうど)」を表す単位で、光源によって照らされる面の明るさを示すものです。

今回はルクスの意味(定義)や蛍光灯を選ぶ際、例えば40Wだと何ルクスになるのか、具体的な明るさの目安はどのくらいなのかを解説します。

照度の単位ルクスとは

ルクス(lx)は冒頭で書いた通り、SIで定められた照度の単位で、固有の名称を持つSI組立単位の1つです。

単位記号

[lx]※ラテン語で「光」を意味するluxより

 

ルクスの定義・意味

SIによるルクスの定義は以下の通りです。

1平方メートル(m2)の面が1ルーメン(lm)の光束で一様に照らされる時の照度

もう少しやさしい表現をすると、「1m2あたりにどれだけの光が照射されているか」と言うことを表す単位です。式で表すと下式となります。

1 lx = 1 lm/m2

カンデラ、ルーメンという単位もある中、なぜわざわざルクスが必要になったかと言うと、同じ光源から放たれた光でも、距離によってある面に当たる光の量が変わる(=明るさが異なる)からです。

明るさは最終的には人の目で判断されるものなので、より人の眼の感覚に近い定義が必要であり、そういう意味では3つの単位の中でこの「ルクス(lx)」が最も明るさのイメージを抱きやすい単位と言えます。

ルクスと明るさの目安

照度ルクスの明るさの目安は、光源や部屋の広さによって異なりますので、ここでは、JIS(日本工業規格)が定めている「照度基準」をご紹介します。

店舗などの商業施設における照度

まずはお店関係の照度です。

引用:産総研ホームページ「日本の明るさ標準を作ろう」より

 

家庭住居内における照度

次に、一般家庭の住宅内の照度です。

引用:産総研ホームページ「日本の明るさ標準を作ろう」より

屋外における照度

最後に、晴天時や雨天時、夜の照度などです。

引用:産総研ホームページ「日本の明るさ標準を作ろう」より

 

 

ルクスとワットとの換算表

ルクスは先述の通り、人の「視覚」によって定義されている単位であり、光のエネルギー量を定義している訳ではありません。

人の視覚は色の波長や色温度によって感度が変わるため、ルクス(lx)とエネルギー(仕事率)の単位であるワット(W)を1つの式で単純に換算することはできません

本記事では1つの目安として、カンデラの定義である540 × 1012Hz(波長555nm)の光を例にとりますが、この場合、ルクスとワットの換算式は以下の通りです。

1 lx = 1.46 mW/m2

なお、カンデラ(cd)やルーメン(lm)といった光に関する他の単位との換算については、関連記事をご参照ください↓↓↓
関連記事:カンデラ(cd)の明るさ目安は?単位の定義やルーメン・ルクスとの換算も!
カンデラ(cd)の明るさ目安は?単位の定義やルーメン・ルクスとの換算も!

まとめ

ルクス:照度を表すSI単位。単位記号は[lx]。

定義:1平方メートル(m2)の面が1ルーメン(lm)の光束で一様に照らされる時の照度

1 lx = 1 lm/m2

主な照度の目安

  • 焦点の陳列棚:1500 ~ 750 lx
  • 店内全般:300 lx程度
  • リビング:200 lx程度
  • 寝室:30 lx程度
  • 屋外・晴天時:10万 lx