ダイヤや宝石のカラットとは何の単位?意味や大きさの実物大シートも!

婚約指輪を購入する際などに必ず目にする単位の1つが「カラット(carat)」です。

ダイヤの品質を決める4つのCの中の1つでもあり、恐らく「ダイヤの大きさを表す単位なんだろう」と思っている方が多いでしょう。しかし実はカラットはサイズ・大きさの単位ではありません。

今回は女性なら誰でも1度は気にする宝石の単位「カラット」について解説します。

宝石の単位カラットとは

0.3カラットや1カラットなど、数字が大きいほど大きなダイヤを表しますから、私たちは「カラット」という単位をサイズの単位だと勘違いしがちですが、実はカラットは質量の単位です。

単位記号

[ct]または[car]
※英単語の「carat」から抜粋したもの

 

カラットの意味・定義

質量の単位と言いながら、私たちは通常宝石を売買するとき以外、まずその単位名を聞くことがありません。それはカラットが宝石用に敢えて作られた単位だからです。

普通質量の単位と言えば「グラム(g)」や「キログラム(kg)」が使われますが、ダイヤモンドの重さなんてたかが知れていますよね。1gもないことがほとんどです。

しかし一方で小さくても価値が高いものですから、取引をしやすくするために、200 mgを1カラットとして定めたのです。

つまり、カラットの定義は下式で表されます。

1 ct = 200 mg = 0.2 g

カラットの由来

カラット≒ダイヤというイメージが染みついているので、何となく響きも高級に聞こえてきますが、カラットの単位名の由来は「イナゴマメ(学術名:Ceratonia siliqua」という、特に高級品でもない豆の名前です。

学名にもあるギリシア語のCeratoniaが変化してcarat(カラット)になったのです。

なぜこのイナゴマメがカラットの由来なのかと言うと、1粒の質量がまさに約200 mg(=0.2 g)だったから。その昔、正確なはかりがなかった時代は、ダイヤの重さを量るのにイナゴマメが良い分銅になっていたのです。

 

カラットの実物大シート

カラットは質量の単位と書きましたが、現在ダイヤモンドはほとんどが「ラウンド・ブリリアントカット」と呼ばれる形でカットされているため、事実上質量≒大きさとして表すことができます。

よって本記事でも、ラウンド・ブリリアントカットのダイヤモンドを前提に、カラット数の実物大シートを作ってみました。指輪のダイヤの大きさイメージを掴みたい方は参考になさって下さい。

以下の「DOWNLOAD」ボタンを押せばPDFファイルをダウンロードして頂けます。

MEMO
ダウンロードしたファイルは、A4サイズ原稿で印刷して使って下さい。一応手元のプリンターで印刷して実物サイズを測って見ていますが、機種ごとの違いなどで正確な実物大にならない可能性もありますので、その点はご了承ください。

記載した寸法値を参考に、大きさのイメージをとらえて頂ければと思います。

【参考】ダイヤの4C

ダイヤの価値がカラット(carat)だけで決まらないというのは、指輪を購入した方なら大抵ご存知でしょう。ダイヤの品質を決めるのは以下4つのCです。

  • 質量(carat)
  • 研磨(cut)
  • 色(color)
  • 透明度(clarity)

それぞれの品質基準については、指輪ブランドなどから詳しい解説が出ていますので、是非参考にしてみて下さい。

庶民の婚約指輪ですと大体0.3 ct程度が1つの目安になるかと思いますが、同じ0.3 ctでも確かにcutの技術によって輝きは変わりますし(いくつかのお店を回ってよく見てみると良いですよ)、colorについてもまぁ割と見た目に分かりやすい特徴です。

唯一パッと見た目には分かり難いであろう特徴が最後のclarityで、これはダイヤの中にどれだけ異物が混入しているかを表す指標です。品質が低い順にI、SI、VS、VVS、IF、そしてFLと分けられていますが、婚約指輪などの市場ではVS2以上が目安となるでしょう。

単に肉眼で見るだけなら、VS以上の透明度を見分けることは不可能ですので、4Cの中では最も重要度は低くなる指標かも知れませんね。

まとめ

カラット(carat)はダイヤモンド等宝石の質量を表すための単位。単位記号は[ct]または[car]。

1 ct = 200 mg = 0.2 g

単位名の由来は、昔ダイヤの重さを量るのに使っていたイナゴマメのギリシャ語名(Ceratonia)から。

本文中にダイヤモンドのカラットと実物大サイズを表したシートを紹介していますので、指輪選びの際など参考になさって下さい。

生涯1つだけの良き出会いがありますように!