角度の単位について、以前こちらの記事でご紹介しました。
参考記事:角度の単位一覧!degやsrなど英語表記や分・秒などの意味も!
角度の単位一覧!degやsrなど英語表記や分・秒などの意味も!
平面角の単位には60進法を使った度(° , deg)と10進法に基づいたSI系単位のラジアン(rad)がありますが、これを実際に変換したい時にどうしたら良いか、本記事ではご紹介します。
なおエクセルを使われる方も多いと思いますので、エクセルの関数(計算式)と使い方も記事後半に掲載しました。是非参考にしてみてください。
目次
平面角の単位の定義(おさらい)
角度には、平面上の2辺の間に生じる角度を示す「平面角」と、立体上の円錐形状内の角度を示す「立体角」があります。
冒頭に書いた通り、本記事では「平面角」の単位について扱いますので、立体角についてはまた別の記事でご紹介したいと思います。
度(deg)
小学生のころ習った角度の単位「度(deg)」は、円周を360等分した中心角の大きさを1度としています。
単位記号の[deg]は英語のdegreesを略したもので、温度など角度以外にも「度」と名の付く単位はdegreesで表されます。
ラジアン(rad)
「ラジアン(rad)」は、SI単位と相性の悪い「度」表記に代わって定められたSI補助単位(基本単位に準ずるベーシックな単位)です。
円の半径に等しい長さの弧の中心に対する角度を1ラジアンとしています。
単位記号の[rad]は英語のradianを略したもので、日本語に直訳すると「弧度」です。
なお上記で軽くご説明した角度の単位の定義については、冒頭の参考記事で詳しく解説していますので、そちらもご参照ください。
参考記事:角度の単位一覧!degやsrなど英語表記や分・秒などの意味も!
角度の単位一覧!degやsrなど英語表記や分・秒などの意味も!
ラジアンと度の単位変換方法
ラジアンと度の定義だけを読むと、変換方法の訳が分からなくなりそうですが、実際には比例関係にあるだけなので換算は難しくありません。
なぜなら、度(deg)では円周を0° 〜 360°に分割していましたが、ラジアン(rad)はそれが0 〜 2πに変わっただけだからです。
つまり、度とラジアンを変換するには以下の式をそれぞれ使えば良いということになります。
度→ラジアンへの変換
rad = deg × π / 180 [deg]
※分子の2πと分母の360が約分されるので、πと180が係数になります
ラジアン→度への変換
deg = rad × 180 / π [rad]
※ラジアン値に掛ける係数の考え方は度→ラジアンへの変換と同じです
角度のエクセルでの計算式
角度の単位換算は先述の通り、そう難しい計算式ではありません。
エクセルで計算したい場合は、式を直接入力しても全く問題ないと思います。
ただ、ちゃんとした関数は用意されていないのか?という方のために、EXCELの角度に関する関数もご紹介しておきます。
度→ラジアンへの変換
radians関数というものが用意されています。使い方は以下の通り簡単です。
= radians(度数[deg])
※度数[deg]の部分に角度の値を入力します
ラジアン→度への変換
「度」の英語訳であるdegreesの名前が付いた関数が用意されています。度→ラジアンへの変換時と逆に入力すればOKです。
= degrees(ラジアン値[rad])
※ラジアン値[rad]の部分にラジアンの値を入力します
まとめ
平面角の単位には60進法の度(deg)と10進法のラジアン(rad)がある。
両者の変換(換算)式は以下の通り。
- 度(deg) → ラジアン(rad)への変換:rad = deg × π / 180
- ラジアン(rad) → 度(deg)への変換:deg = rad × 180 / π
また、エクセル関数は以下の通り
- 度(deg) → ラジアン(rad)への変換: = radians(deg値)
- ラジアン(rad) → 度(deg)への変換: = degrees(rad値)